公正証書の作り方
協議離婚は夫婦間の話し合いで解決を目指すものであり、
合意した養育費などの離婚条件についても、自由に決定することが出来ます。
この合意した条件を書面化したものを離婚公正証書と言い、
夫婦(自分達)で作ることは出来ず、公証役場でしか作ることは出来ません。
【完成までの流れ(簡略版)】
① 離婚条件の合意
② 原案を作成
③ 公証役場に原案を提出
④ 原稿を作成
⑤ 離婚公正証書の完成
先ず夫婦間で合意した離婚条件をまとめたものを②原案と言い、
これは公証役場が作るのではなく、夫婦(自分達)で用意する必要があります。
(※ 原案の詳細は離婚公正証書の原案を知りたいをご覧下さい。)
そして原案を公証役場に提出し、内容に問題がなければ、
公証役場の公証人が原案をベースにして、④原稿を作ってくれます。
原案を提出した後は公証役場が行う作業となるので、
原稿が完成して作成日の予約をするまでは、しばらく待つことになります。
そして作成日に夫婦が署名と押印をすれば、離婚公正証書の完成です。
これが離婚公正証書の作り方となります。
【必要書類について】
① 夫婦で公証役場に行く
② 代理人に公証役場に行ってもらう
先ず離婚公正証書の作成日に①夫婦で公証役場に行く場合は、
最低限、運転免許証と認印、又は印鑑証明書と実印が必要となります。
(※ 必要書類については、作成予定の公証役場へ事前確認して下さい。)
次に作成日に②代理人に公証役場へ行ってもらう場合は、
最低限、印鑑証明書、戸籍謄本、住民票、以上3点が必要となります。
このことから代理作成の場合、夫婦作成より必要書類は多くなります。
ちなみに離婚条件に応じて追加書類が必要になるケースがあり、
例えば、不動産の財産分与では「不動産の登記簿謄本」が必要となります。
【費用について】
① 夫婦で原案を作る
② 代理作成を利用して作る
先ず夫婦で原案を作る場合に係る離婚公正証書の費用は、
公証役場手数料だけとなり、各夫婦によって払う金額は変わります。
公証役場手数料は離婚条件に応じて変動することになります。
(例 養育費は○万円だから、公証役場手数料は△円になる。)
公証役場手数料の詳細は離婚公正証書作成の費用をご覧下さい。
次に行政書士などに依頼して代理作成を利用する場合の費用は、
公証役場手数料だけではなく、行政書士へ支払う報酬が必要となります。
(※ 各行政書士によって報酬の金額は異なります。)
当事務所では原案作成と代理作成を合わせて5万円(税込)となっております。
最後に協議離婚は自由度が高いというメリットがありますが、
上述の通り、夫婦(自分達)が動かないと何も進まないので事前準備が大切です。