2つの事例を紹介します
【目次】
◆ 離婚条件を先送りにして後悔
◆ 養育費の条件を大雑把にして後悔
協議離婚で後悔する事例を2つ紹介するので、
これから話し合いを始める方は、この機会に知って頂けたら幸いです。
【離婚条件の先送り】
夫「離婚後に条件について話そう。」
妻「私も離婚したいから、それでいいよ。」
離婚届の提出を優先して、成立条件に含まれていない
養育費や面会交流などの話し合いを後回し(離婚後)にするケースがあります。
協議離婚の成立条件は調停などに比べて手続きが少なく、
離婚の意思、親権の決定、離婚届の提出、以上3点をクリアすれば成立します。
つまり養育費や面会交流の合意(話し合い)は任意となっています。
各夫婦によって離婚届の提出を急ぐ理由は異なりますが、
主に離婚に至った原因や保育園の入園が影響していることが多いです。
(例 夫の浮気を知って、同じ家で空気を吸うことが耐えられない。)
【離婚後に話し合いをするリスク】
◇ 電話に出てくれない
◇ メールを送っても無視される
離婚後の生活が落ち着いて、いざ話し合いを持ちかけると、
このように相手が居留守などを使って、応じてくれないことがあります。
さらに最悪なケースとして、所在不明や音信不通となり、
このような状況になると、諦めるという選択をされる方もいらっしゃいます。
諦めることが出来ない場合、相手の関係者(両親など)に頼るしかありません。
もちろん、誠実に話し合いに応じてくれる方もいますが、
離婚後の話し合いだと、こういったリスク(後悔)があることを知って下さい。
「話し合いを終えてから離婚届を出す。」
「離婚した後の生活は話し合いの時間より長くなる。」
夫婦間の話し合いを前提とする協議離婚ではこれが大切であり、
これを守って進めることが出来れば、離婚後に後悔する確率を減らせます。
これが協議離婚で後悔する1つ目の事例となります。
次に協議離婚の話し合いでメインテーマとなることが多い、
養育費の話し合いで後悔する事例についてお伝えさせて頂きます。
協議離婚は夫婦間の話し合いで離婚条件を決定出来るので、
養育費の支払条件などについては、自由に合意することが出来ます。
例「長男の養育費として20歳まで毎月3万円を払う。」
一般的にこの例のように、養育費支払の話し合いでは、
始期から終期まで同じ金額(毎月3万円)で合意される方が多いです。
【定額合意の危険性】
◇ 子供の将来を見据えていない
◇ 子供にかかるお金は年々増えていく
子供にかかるお金(塾代や学費など)は年々増えていくので、
養育費の話し合いをする時点から、将来を見据えるという視点が大切です。
特に子供が幼い場合、近い未来(将来)を見がちなのでご注意下さい。
協議離婚では養育費以外の条件についても話し合うので、
頭が回らないことも理解出来ますが、この視点が欠けると後悔しやすいです。
(例 子供の塾代がこんなにかかるとは、離婚の時点では予想していなかった。)
【養育費の再協議】
元妻「大学進学を希望しているから金額を上げて欲しい。」
元夫「今更言われても困る。こっちにも生活があるんだから。」
離婚後、このようにお互いが離婚後の再協議(再請求)は出来ます。
但し、あくまでも再協議が出来るだけなので、
相手がその申入れ(請求)を承諾してくれるかは別問題となります。
つまり再協議をしても、希望が叶わないケースも多々あります。
いざこのような状況になって後悔しないためにも、
話し合いの前に離婚情報を集めて、条件を細かく決めることが大切です。
【定額合意の代替え案】
A「15歳以降は1万円加算する。」
B「定額とは別に学費の3割を負担してもらう。」
定額で支払う合意のリスクを回避する方法としては、
養育費の加齢加算(A)や学費負担(B)といった+aの話し合いがあります。
AやBを提案しても拒否されると考える方が多いですが、
合意しているご依頼者様も多いので、1度チャレンジする価値はあります。
(※ 当事務所では離婚公正証書や離婚協議書を作成しております。)
ただ相手の将来の収入という不確定要素がベースとなるので、
非現実的な提案(10万円加算)ではなく、現実的な金額で合意する必要があります。
これが協議離婚で後悔する2つ目の事例となります。
こういう訳で協議離婚では将来のトラブル(後悔)を減らすために、
話し合いの段階から、現在と未来の両方を検討して結論を出すことが大切です。
当事務所では離婚公正証書や離婚協議書作成を通じて、
協議離婚に悩んでいる方の不安などを解消させて頂きます。無料相談も実施中。