預貯金の分配割合で揉める|第8話
協議離婚の流れ(進め方)を理解出来るように、
複数回にわたって物語形式(フィクション)でお伝えさせて頂きます。
物語は全26話ありますが、1話あたり数分で読める内容にしています。
(※ 全体の流れを掴むことで、効率の良い話し合いが期待出来ます。)
【登場人物】
夫 田中 一郎(会社員)
妻 田中 花子(専業主婦)
子 田中 琴梨(5歳)
田中一郎と花子は大学時代のサークル仲間から恋愛関係になり、
2人が就職してから3年後に結婚をして、現在8年目の夫婦となります。
花子は結婚と同時に仕事を辞めて、専業主婦として一郎を支えていました。
面会交流の条件は合意出来たので、続けて預貯金の話し合いへ移りました。
花子「預貯金300万円の内200万円は欲しい。」
一郎「そこは折半(150万円)が妥当だと思うけど?」
花子は琴梨が幼い(5歳)ということもあり、
離婚後、直ぐに仕事が出来ないので多く欲しいと考えました。
つまり花子はこの預貯金を生活費の足しにしたいと思っていました。
一方、一郎は財産分与は折半が妥当という情報を持っていたので、
花子の希望条件については、簡単に折れることは出来ないと考えていました。
(※ 協議離婚は話し合いで決めるので、折半以外の割合でも問題ありません。)
花子「車はいらないから。」
花子「だから預貯金は多目に譲ってほしい。」
花子は免許を持っていますが、車は不要と考えていて、
逆に一郎は車好きだったことから、このような提案をしました。
この提案をすれば、一郎は預貯金を多く譲ってくれると予想していました。
財産分与はお金(預貯金)を分配するというイメージが強いですが、
婚姻期間中に購入した自動車や家電についても、話し合いが必要となります。
一郎「分かった。それなら200万円でいいよ。」
一郎はドライブが趣味で、今乗っている車にも愛着があるので、
譲ってもらえるのであれば、その対価として預貯金を多く渡そうと考えました。
お互いの気持ち(利害)が一致した合意となりました。
ちなみに年金分割は折半(50%)が妥当だと言われており、
お互いの考えも一致したので、話し合いは順調に進み合意出来ました。
こういう訳で預貯金の話し合いは揉めることになりましたが、
最終合意に至り、2時間程かかった1回目の話し合いを終えました。(第8話終了)
離婚の話し合いを終える|離婚物語9話もご覧下さい。
(※ 離婚物語全26話の目次はこちらにあります。)
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