離婚協議書の効力について解説

2つの効力を知って下さい

離婚協議書の効力に関するご相談はお任せ下さい

【目次】

● 2つの効力を知って下さい
離婚協議書に書く内容

協議離婚は夫婦間の話し合いで解決を目指すもので、
最終的に合意した条件を書面化したものを離婚協議書と言います。

主な離婚条件として親権、養育費、面会交流、年金分割などがあります。

【効力について】

① 証拠としての価値がある
② 約束を守るという意識付けが出来る

先ず離婚協議書は合意した条件が文字として残るので、
相手の勘違いから生まれるトラブルを未然に防ぐという効力があります。
(例 面会交流の回数で揉めても、どちらが間違っているか直ぐに分かる。)

又、勘違いではなく相手の悪意のあるウソを防ぐことも出来ます。
(例 養育費は4万円という約束なのに故意に2万円と言ってくる。)

つまり離婚協議書には①証拠として価値(効力)があると言えます。

元夫「養育費は2万円という約束だ。」
元妻「いやいや、話し合いでは4万円で合意した。」

仮に離婚協議書を作らずに口約束で終えた場合は、
このような水掛け論となり、どちらの主張が正しいか判断出来ません。

ちなみに離婚協議書には清算条項という合意を入れるので、
離婚後、お互いが生活設計を立てやすくなるという効力もあります。

清算条項とは合意した条件を(お互いが)蒸し返さないという約束です。

夫「養育費は3万円でどうかな?」
妻「大学進学も控えてるから、上乗せ出来ないかな?」

離婚協議書を作るということは、離婚条件が文字として残るので、
口約束で終える場合より、話し合いを真剣にするという意識が働きます。

離婚の話し合いを真剣にするという過程は大切であり、
この過程を経て合意した条件は必ず守ろうという意識付けに繋がります。
(例 子供が社会人になるまでは、しっかり働いて養育費を払おう。)

これが離婚協議書の2つ目の効力となり、
ご依頼者様に対して、毎回この効力の大切さをお伝えしています。

最後に離婚協議書は自分(夫婦)で作ることも出来ますが、
効力を生かすためにも、依頼の有無は別として専門家への相談をお勧めします。
(※ 無料相談を実施している専門家は多いです。)

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離婚協議書に書く内容

離婚協議書に記載すること

離婚協議書に書く内容とは合意した離婚条件となり、
↓に一般的な解説をしますが、各夫婦によって異なるのでご注意下さい。
(例 子供はいないから養育費と面会交流の条件はなし。)

【主な離婚条件】

◇ 子供の養育費
◇ 子供の面会交流
◇ 慰謝料
◇ 財産分与

先ず離婚条件のイメージが湧かないという状況の方は、
実務で使う離婚協議書の16個の書き方を見て頂ければ、分かりやすいです。

養育費は子供の成長(将来)に欠かせないお金となり、
離れて暮らす親から子供に対して、毎月お金を払うという約束です。

具体的には始期、終期、支払日、金額、以上4点の合意を書きます。
(※ 当事務所ではこれを養育費の基本額と呼んでいます。)

面会交流は離れて暮らす親と子供との定期交流となり、
具体的には頻度、実施方法、交流時の注意点、以上3点の合意を書きます。

養育費と面会交流については、離婚原因や状況に応じて、
合意した条件が1個のケースもあれば、10個以上になることもあります。
(例 養育費の基本額とは別に、学費の負担についての合意も書く。)

慰謝料は離婚原因が浮気(不倫)の時に発生することが多いので、
全ての夫婦が慰謝料の話し合い(合意)をする訳ではないのでご注意下さい。
(例 性格の不一致で離婚する場合、慰謝料の請求は出来ない。)

慰謝料は一括払いではなく、分割払いになることが多く、
具体的には始期、終期、支払日、総額、支払額、以上5点の合意を書きます。
(注 一括払いだと合意内容は変わるので、別途ご相談下さい。)

財産分与は婚姻期間中に蓄えた財産を清算(分配)するもので、
離婚前に合意することが多いので、離婚協議書には証拠を書きます。

具体的には不動産、お金(預金)、動産(家具や家電)、以上3点の合意を書きます。

最後に各夫婦によって離婚協議書に書く内容は変わるので、
100組の夫婦がいれば、100通りのものが出来ると言えます。